資料シリーズ(書籍)のご案内 (まちづくり資料シリーズ、シリーズ・内発的発展)
まちづくり資料シリーズ32-3
[新訂版:制度・事例充実] 「狭あい道路とまちづくり」 PART III
狭あい道路と密集市街地の計画的整備
[監修] 井上 隆/(株)首都圏総合計画研究所
[協力] 高見澤邦郎/東京都立大学 加藤仁美/東海大学 有田智一/筑波大学
書籍の概要
| 体裁 |
A4判/292頁 (写真・図・表・資料多数) |
| 発刊 |
2008年3月31日 |
| 定価 |
9,514円 (本体価格)+税 ISBN 978-4-925069-51-9 PART I・II・IIIのセット価格はこちら |
著者
※役職は講演
又は執筆時 |
高見澤邦郎/東京都立大学 名誉教授
井上 隆/(株)首都圏総合計画研究所 取締役
加藤 仁美/東海大学 工学部 建築学科 教授
有田 智一/筑波大学大学院 システム情報工学研究科 准教授
金子 武史/大田区 まちづくり推進部 建築調整課長
天野 敏光/横浜市 まちづくり調整局 住宅整備課長
佐々木孝人/調布市 都市整備部 道路課 生活道路係 主任
石黒 義明/静岡市 建築部 建築指導課 狭あい道路担当総括主幹
石戸 仁一/足立区 都市整備部 建築調整課 細街路係長
磯野 禎子/豊島区 都市整備部 狭あい道路整備課 推進係長
宮下 泰昌/練馬区 都市整備部 東部地域まちづくり課長
薄木 三男/大阪市 建築指導部 建築企画課担当係長
関沢 勝也/鎌倉市 都市計画部 都市計画課・都市景観課 担当係長
木部 茂/中央区 都市整備部 地域整備課 まちづくり推進主査
狩野 裕行/神戸市 都市計画総局 建築指導部 建築安全課 主幹
青木 仁/東京電力(株) 技術開発研究所 主席研究員
文山 達昭/京都市 都市計画局 建築指導部 建築指導課 企画基準係長 |
| 申込方法 |
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■所要事項 : 勤務先、氏名、所属部課役職名、所在地、TEL、FAX、MAIL、支払方法、必要書類、等
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書籍の内容構成
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●刊行によせて  
地域科学研究会のセミナーを議論の場として、多くの行政実務担当者・プランナー・研究者が狭あい道路の問題を考えてきました。本書は、その成果をシリーズのPart III としてまとめたものです。
1996年のPart I では、二項道路とは何かから始めて取り組み事例の紹介などを行ったところ、予想外に多くの方々から反響がありました。二項オタクの趣味の本(?)に終わることなく、全国に「狭あいの同志」はたくさんいたのです。
それらの方々からの情報も加味し、また、現代大都市を初めて襲った阪神・淡路大震災の現場からいただいた書評、「本書(Part I )は、土木・建築に限らず、行政に携わるもの全てが、市民生活そのものに関わる狭隘道路問題の解決に取り組んでいくための羅針盤となるものである」(「都市政策」1996年7月号掲載)にも励まされて2001年に刊行したのがPart II でした。多くの自治体に事例も広がったし、「生活道路の整備方策」の副題が示すように「計画としての対応」の側面が強化されていきました。また反面、「民間主事」の登場による問題の発生も検討課題となっていました。
そして約6年を経てのPart III です。今回は「市街地の整備を計画的に行うに際して狭あい道路問題にどう取り組むか」に焦点が絞られています。より「計画」を表に出した議論ができる時代になったのですね。この間、連担建築物設計制度の創設や43条但書運用の転換といった、密集市街地・狭あい道路問題に関係する制度展開もありました。
ところで、本書の編集がほぼ終わり、序論に収録する座談会を開いたころに、建築基準法施行規則の改正とそれに付随する運用指針の策定(技術的助言)が行われました。ここ数年の法改正とその適切な運用推進の一環と思われますが、本書にかかわっては、「二項道路等の指定道路に関する図面と調書を作成し公開する」ことがあり、しかもその期限が平成21年度中にとされました。二項道路問題が取りざたされていることは聞こえてきていましたが、実際に期限付きで決められると相当に衝撃的ですね。もっとも、Part I には「一括指定を一度取り消して新たに路線ごとに指定し直す」との提案もありましたし(当時は「二項元年方式」などと呼んでいた。今回の規則改正でも検討されたが見送られたという)、Part II では「二項台帳の作成」の取り組み事例も報告されていますから、本シリーズの問題意識は当時から相当に進んでいたとも言えましょう。それはさておき本書には、運用指針等についても可能な資料を収録するように努めました。
さていろいろと書き連ねましたが全国の「同志」には、どうぞ本書を活用し、よりよいまちづくりに邁進して下さるようお願いいたします。
2008年2日 高見澤邦郎 加藤仁美 有田智一
●監修にあたって  
1996年のPart I 、そして前回2001年のPart II を出版してもう6年が経過した。おかげさまで、Part I は再販を果たし、Part II は残部が少なくなっているとのことである。出版社の地域科学研究会からは、是非ともPart III の出版を、との甘い言葉に誘惑され、この本を再度監修することになった。
本書に関して前回から変化した事項を列記してみると、まず、元東京都立大学の高見澤先生に加えて、新たに東海大学の加藤先生、筑波大学の有田先生に参加していただき「狭あい道路研究会」の学識経験者メンバーが拡充され、第三次全国特定行政庁アンケート調査を実施出来たことを挙げたい。また、東京電力技術開発研究所の青木仁さんから新たな問題提起がなされたこと、実態報告では前回も報告した東京都豊島区・横浜市・神戸市から最新情報が報告されたこと、東京では中央区・練馬区・足立区・調布市から、地方では大阪市、京都市、鎌倉市、静岡市から新たな実態報告がなされたこと、タイムリーではあるが、2007年春に建築基準法規則の改定(道路地図及び調書の作成義務化)がなされその報告が出来たことなどがある。
建築基準法制定から57年が経過するが、この法律が適正に運用され、道路法に基づく道路管理が適切になされていれば、狭あい道路をテーマとした本が今日出版されるのは、本来異様な事柄であると思われる。しかし、実態はここ10数年変化していないようである。市街地で建物更新はなされているが、相変わらず狭あい道路は4mの幅員を遅々として確保出来ていないようである。
ただ悲観してばかりもいられないようだ。この間、全国の各自治体で従来からあった狭あい道路整備事業を制度化する動きは継続し拡充されている。大阪市の法善寺横町では、火災後に連担建築物設計制度を活用して再建を果たし、京都市でも同制度を活用した袋路の再生事例が幾つか登場している。東京の中央区月島地区では街並み誘導型地区計画と併せて2項道路を3項道路化した地区再生の仕組が構築されている。また、地域住宅交付金を活用した狭あい道路整備の動きも出始めている。地方分権の時代、各地方公共団体の英知が問われており、狭あい道路問題もその格好のテーマであろう。最近、東京都豊島区の担当者と話したことがあった。豊島区では、狭あい道路拡幅整備事業の制度創設から19年が経過しているが、建替えに際して2項道路規定で後退するのは当たり前であるとの市民感情が芽生えており、後退しないのは申し訳ないといった地域感情となっているとのことであった。一方で、歴史的市街地であるがゆえに、狭あい道路拡幅問題が地域の実態とかけ離れ、対応策に苦慮している事例もみられる。
「継続は力なり」、「英知は力なり」。各地域の市街地実態に即して、この問題に取り組んでいただければと願っている。出版に際して、本書を執筆された各位、地域科学研究会代表の緑川さん、担当された石田さん、田瀬さんをはじめ編集の労をとられた各位に感謝することを明記して終りの言葉としたい。できれば、このテーマが日本から消滅し次回の出版がなされないことを祈念するばかりである…。
2008年2日 井上 隆
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「狭あい道路とまちづくり」 PART I・II・IIIのセット価格
※セット価格は、書店では取扱いしておりません。当会へ直接お申込み下さい。
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