Home > 業務内容 > まちづくり映像のご案内 > シリーズ29 「まちをいきいきとさせる 発見と創造」

映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)のご案内 (まちづくり映像シリーズ No.1~47)

映像シリーズ29表紙
映像シリーズ29

まちをいきいきとさせる 発見と創造

~地域活性化のエレメント~

[監修] 岡   並木 (評論家=比較都市論)
     山本雄二郎 (高千穂大学 客員教授)

映像の概要

型式 オートスライド (VHSビデオ)、シナリオ付き、130コマ/19分
定価 26,250円 (税・送料込)
完成 1993年12月13日
協力 加藤 廣 (社会計画研究所 取締役)
申込方法 申込用紙(フォーム)に下記の所要事項を記入の上送付下さい。
  ■所要事項 : 勤務先、氏名、所属部課役職名、所在地、TEL、FAX、MAIL、支払方法、必要書類、等
  ■申込用紙 : お申込みフォーム  FAX・メールでのお申込み

映像の内容構成

プロローグ

  • 私たちは、発見を求めて旅に出ます。それは、発見が新たな創造を生むからです。
  • 旅は、それだけでも新たな出会いがある。しかし私たちの旅は、21世紀に向かって生き生きとした街づくりのヒントや鍵を発見し、創造を目指す旅です。

1. 心に残るまち ~景観の果たす役割

  • 景観は、旅人が一番に発見するわが街と異なる風土・歴史・文化の現れです。
  • 心に残るまちには、単なる風土・歴史・文化の現れではなく、景観そのものに創造的な力があります。
  • 事例
    ガウディの建築 (バルセロナ)/石畳とせせらぎ (フライブルク)/オペラハウス (シドニー)/
    ゲートウェイアーチ (セントルイス)/ケーブルカー (サンフランシスコ)/二一チェの道 (エズ・仏)

2. よみがえったまち ~わくわくする空間

  • 『よみがえったまち』には、異質なもののぶつかり合いとその創造的な結びつきが、より鮮明に表れています。それが人々をわくわくさせるのです。
  • 事例
    パセオデルリオ (サンアントニオ)/ユニオン駅 (セントルイス)/グランビルアイランド (バンクーバー)/
    ビクトリア調の街並み (アレグザンドリア)

3. レストランも環境 ~公園は聖地か

  • 日本には公園や駅に、人々を引き付けるレストランがほとんどありません。公園には軽飲食店、駅にはスタンド等で十分と考えているため、食べることを楽しむレストランをという発想がないのです。
  • 公園や駅の使い方、楽しみ方は日本でも変わりつつあります。
  • 事例
    イギリス庭園 (ミュンヘン)/ハオウスアムゼー (ケルン)/オランジェリー公園 (ストラスブール)/フログネル公園 (オスロ)/
    バード・コンサート (シンガポール)/リヨン駅「トランブルー」 (パリ)/中央駅「マルクトハレ」 (デュッセルドルフ)/
    ユニオン駅 (ワシントン)/トラムカーレストラン (メルボルン)

4. 車の目立たないまちに ~高齢化社会にも備えて

  • これからの生き生きとしたまちづくりには、「人と都市と自動車のつき合い方」に発想の転換が求められています。
  • それには、なるべく自動車を使わなくてすむ、車と敵対しない、ローコストの、環境や人に優しい移動の創造が求められています。
  • 事例
    モール (ミュンヘン)/自転車利用 (オランダ)/モノレール (シドニー)/モールバス (デンバー)/路面電車 (グルノーブル)/
    アエロモベル (ジャカルタ)/運賃制度、乗り換えシステム (トロント)/乗降りしやすい路面電車 (パリ)/
    車の目立たない街 (フライブルク)/都心部での住宅整備 (バンクーバー)/高齢化社会に備える街 (フィラデルフィア)

5. この人 ~まちを支える哲学

  • 創造的な街づくりの「かげ」に、創造的な人物在り。
  • 創造的な考えが、生き生きとしたまちをつくり出す。
    ・ローレンス・ハルプリン -------- フォーコート・ファウンテン (ポートランド)/ニコレットモール (ミネアポリス)
    ・ジェームス・ラウス ----------- ファニュエルホール・マーケットプレイス (ボストン)/ハーバープレイス (ボルチモア)
    ・ディーター・べーミングハウス --- マンハイムの歩行者空間 (アーヘン)
    ・フランソワ・ドゥマンジュ ------- モナコ海洋博物館「バランス・ド・アクアリウム」
    ・イーヴ・コワノー ------------- パリ動物園「マイクロ・ズー」館

エピローグ

  • 様々な価値観や様々な考え、多様さが容認されることが文化。そして「創造性」は、そのぶつかり合いと結びつきのなかから生まれてくるのです。
  • 私たちを引きつける多くの都市が、それを実証しています。
  • 生き生きとしたまちづくりは、こうした合理性と感性を備えた「発見と創造」の積み重ねの上に生まれるのです。

▲このページのトップへ

スライド製作のねらい

  • 「発見と創造」のテーマは「日本にあるほどのことは外国にもある。外国にあるほどのことは日本にもある。だから比較してみることが大事である」(南方熊楠)という観点からの取組みがスタート。
  • 「発見と創造」をキーワードに地域活性化のエレメントを掘り下げ、地域資源への考え方や見方を解き明かす。
  • 世界のまちづくりの事例から、その背後にある考え方や計画・設計・運営、市民・利用者の二一ズや環境に配慮した地域開発事業等について学ぶことを通して、日本のまちづくりを考えた。

監修にあたって

最近の風潮には、いかにも世紀末らしく、どこか陰鬱で混乱がつきまとっているが、時は流れ21世紀はまぎれもなくやってくる。その時に備え、わたしたちは自らが住み憩う街を生き生きしたものにしていかなくてはならない。

そのために、真に必要なものは何か。それを発見し、創り出していくことが求められる。

その手がかりになるものを探ろうというのが、今回の企画の出発点だった。その目的は一応、達成できたのではないか、と密かに自負している。

1994年1月 山本雄二郎


地域科学研究会が15周年を迎えました。同社は二つの部門を柱として活動を続けてきました。一つは青野友太郎氏を中心とする高等教育情報センターの部門。もう一つは緑川冨美雄氏を中心とするまちづくりの部門です。それぞれの部門での仕事の内容は、セミナー、出版、映像制作、コンサルタントと多岐に亘ります。しかしその仕事の仕方には、特徴があります。

まず、両氏とも流行りのテーマに飛び付かなかったことです。自分たちが理解し、納得する範囲のことを着実に仕上げながら、だんだんに同心円的にその範囲を広げてきました。

もう一つの特徴は、ものを定量的にとらえずに、定性的に掴もうとする姿勢です。量の大切なことを理解しながらも、質の持つ重みをより大事にしようとする方針で進んできました。いまでこそ世の中は、量より質というようになりましたが、地域科学研究会の仕事には創立当初から、その傾向がありました。量的な資料だけでものを語ろうとすれぱ、建前の饒舌になりがちですが、同会は人々の本音に迫る努力を続けてきました。

かつてセゾングループの総帥、堤清二氏が「いいセンスをもつ人がいるんだなあ」と漏らしたことがあります。それは同会が制作した横浜の赤煉瓦倉庫活用のスライドを見たときでした。

15周年記念に制作したスライド(ビデオ)は、これまでの同会のまちづくり部門の仕事の集大成です。ともすれば「もう世界に学ぶものはない」という言葉が聞かれます。果たしてそうでしょうか。形ではなく、祖先の知恵や様々な民族の生活を支える考え方の中には、まだまだわれわれの未来へのヒントがあるはずです。その発見があって創造がある。このスライドはそのことを訴えています。

1994年1月 岡 並木


【スタッフ】

脚本・演出     細谷 孝子
撮影        及川知也
録音        協映
作画        シネアート
▲このページのトップへ

関連情報

▲このページのトップへ