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映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)のご案内 (まちづくり映像シリーズ No.1~47)

映像シリーズ5表紙
映像シリーズ5
都市(都心部、商業)を救う鍵はモールと交通計画

ヨーロッパの
都市の再生と交通計画 Part I

~ショッピング・モールと交通システムによる活性化の実際~

[監修] 岡 並木 (評論家=比較都市論)

映像の概要

型式 オートスライド(VHSビデオ/DVD)、シナリオ付き、110コマ/33分
定価 31,500円 (税・送料込)
完成 1984年3月20日
申込方法 申込用紙(フォーム)に下記の所要事項を記入の上送付下さい。
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映像の特色

●都心再生のためにモール化や新しい交通システムの導入を早くから取組んできた欧州の事例詳解

魅力と活力ある都市づくりの先達であるヨーロッパを、都市の再生と交通計画の視点から捉えるため、活力ある歩行者空間(モール、広場、ボンエルフ、商業空間)と各種の交通計画(国鉄・地下鉄・バス・市電・新交通システム等の公共交通機関、自家用車・自転車、駐車施設)や乗継システム、再開発計画、魅力ある都市景観の都市計画を映像化し、都市・商業の再生・活性化への手がかりをつかもうとするものです。

※取材は、岡並木氏の指導のもと、カメラマンと、プロデューサーが直接、市や企業を訪れて行ったものです。


映像の内容構成

〈プロローグ〉

人間がより快適でより便利な住み方を目指して創り出した空間、それが都市であった。自由に行き来できる空間が都市の原点であり、その空間を自由に歩き回ることこそ、交通の原点であった。

〈ブザンソン〉

今や、市民のほとんどが、自宅から350メートル以内のところで、バスを利用できるようになった。ブザンソンの交通計画は、バスと徒歩を機能的に連続させ、自家用車に勝るとも劣らぬ効果を上げた。交通計画と一体になったモールは、人々を集め、歩歩行者は2倍になったと言われる。

カウフィンガー通り〈ミュンヘン〉

ここは、路面電車やバスなどが走る幹線国道で、1960年代に人ると自動車でぎっしり埋ってしまった。街を歩く人の数が減り、1日7万人にまで落ちてしまった。モールに生まれ変わると同時に、その数は15万人に増え、現在では、40万人になったという。

〈デルフト〉

ボンエルフとは、自動車の速度を歩行者の速度におとさざるを得ない構造の道路をいう。自動車も歩行者も、100%の主張をしないで、お互いに譲りあうところに成立するルールであり、そこから歩車共存の可能性が生まれてくる。

〈ハノーバー〉

郊外の居住地域から都心へ来易くするために、LRTの駅では、パークアンドライドやバスアンドライドを実施している。同じホームで、LRTとバスとの乗り換えができるようにしたり、直ぐそばに駐中場をつくったり、運賃制度にゾーン制度を取り入れるなど、連続性を高める努力をしている。

〈岡並木インタビューより〉

「最初は点のような、あるいは線のような拡がりでしかなかった歩行者街路が、面的な拡がりを持ち、そして更に、公共交通機関の助けを借りて、その都市圏全体の一つの大事な命の中心になってくることができたと思うわけであります。」

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取り上げる都市 ―その内容と特色

1.ブザンソン市(仏)

  • 交通ゾーンシステム・バスロケーションシステムと都心モール(歩行者)

2.ルーアン市(仏)

  • 仏最初のモール(居住空間の延長としての歩行者街路)

3.リール市(仏)

  • 世界で三番目の自動運転システム;VAL(リール・メトロ)の連続性とサービス、そしてモール化へ

4.ミュンヘン市(独)

  • 歩行者街路網は歩行者数を7万人から40万人へ
  • 「抵抗なく歩ける距離」を伸ばす工夫や演出
  • 公共交通(S-Uバーン)、自家用車と一体となったモール

5.エッセン市(独)

  • モール発祥の地も当初は商店主が反対、しかし売り上げは…
  • モールのネットワーク化と都心へのアクセス(デュアルモードバス、Sバーン、市電)

6.ハノーバー市(独)

  • 交通計画とモール(2層式;パッセレーレ)、再開発
  • 都心へのアクセス;LRT(新しい市電)の乗り継ぎ(ライドアンドライド.バスアンドライド)

7.ハンブルグ市(独)

  • 再開発型ショッピングモールと水辺のモール

8.ブレーメン市(独)

  • モール(商業、観光)と自転車対策(自転車道・優先レーン、駐輪)

9.ユトレヒト(蘭)

  • 自転車の国の駐輪場(2層式)

10.ロッテルダム市(蘭)

  • ラインバーン地区のモール(再開発、アーケード)

11.デルフト市(蘭)

  • ボンエルフ(生活の庭)の歩車共存の実際とシュタットエルフ

12.パリ市(仏)

  • バス(専用レーン、逆行レーン)
  • フォ一ラム地区再開発・ポンピドー文化センターが一体化した24時間都市づくり

本スライドを推薦します

石原 舜介 〔東京工業大学社会工学科教授〕

フランス・西ドイツ等の諸都市では、都心地域が自動車時代に対応出来ずに次第に衰退化が進んでいたが、交通計画を中心に、その再生化を行ってきた実際を、このスライドは解り易く説明している。
特に中心商業地域のモール化は当然の措置としても、その効果を一層高めるには、バスの車輌や運賃体系の改善、市電の地下化、新交通システムの導入等、都市全体の交通計画がその背後に必要であることを、地域の入々に理解してもらうのに最適な資料である。

新谷 洋二 〔東京大学都市工学科教授〕

自動車、自転車の増大とともに、都市の道路交通は秩序なきままに混雑し、都市の環境は悪化してきた。このため、人間の生活しやすい都市はいかにあるべきかという観点から、歩行者、自転車および自動車の混合交通に秩序を与えて、道路を人間にとって便利で、かつ、環境のよいものに生まれ変らせることにより、都市を再生させていこうとする努力が各地で試みられてきている。
このオートスライドは、ヨーロッパの都市におけるこの種の実例を具体的にとりあげて、平易に解説したもので、専門家のみならず一般市民にとっても、極めて有益なものである。

若竹 馨 〔(株)横浜みなとみらい21企画部長〕

“都市のアメニティ(快適性)を求めて”いまや、この言葉が街づくりのターゲットになっている。人々が誇り、楽く豊かに生活することのできる街の実現に向かって、市民的努力が進められている。
数年前、構浜において、わが国ではじめての本格的なショッピング・モールを建設したとき、都市のアメニティを求めるということがどのようなことであるのかが理解してもらえず、苦い経験をしたことがある。
このたび地域科学研究会が作成したスライド「都市の再生と交通」をみて、これがあの当時にあったら、もっと住民の説得が容易であっただろうにと思わずにいられない。その意味で、このスライドは都市のアメニティを求ある人々に大変に参考になり、行政側も今後の街づくりにあたって大い活用できよう。行政も、市艮もコンサルタントも、まずこのスライドから勉強を始めることによって、街づくりの共通項が生れ、育つ。その意義でも、タイムリーなスライドであり、強く推薦する。


【スタッフ】

演出        斉藤次男
脚本        細谷 孝子
プロデューサー 緑川冨美雄

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関連情報

映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)

映像シリーズ27 「都市の再生と交通計画 Part II
映像シリーズ26 「路面電車ルネッサンス
映像シリーズ24 「短距離交通システム
映像シリーズ19 「交通計画と駐車場の案内・誘導システム

出版物(書籍)

交通計画集成全12巻表紙
交通計画集成 全12巻

1996~1998年発刊

研修会(セミナー・シンポジウム)

交通 (公共交通、自転車、タクシー事業、福祉交通)
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