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映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)のご案内 (まちづくり映像シリーズ No.1~47)

映像シリーズ24表紙
映像シリーズ24
― 交通のニューフロンティア

短距離交通システム

~接点の交通と歩行支援手段~

[監修] 太田 勝敏 (東京大学大学院 工学系研究科 教授)

映像の概要

型式 オートスライド (VHSビデオ)、シナリオ付き 155コマ/41分
定価 34,900円 (税・送料込)
完成 1992年12月4日
協力 加藤 廣 (社会計画研究所 取締役)
申込方法 申込用紙(フォーム)に下記の所要事項を記入の上送付下さい。
  ■所要事項 : 勤務先、氏名、所属部課役職名、所在地、TEL、FAX、MAIL、支払方法、必要書類、等
  ■申込用紙 : お申込みフォーム  FAX・メールでのお申込み

映像の内容構成

プロローグ

  • 都心部へのアクセスがスピードアップする反面、都市施設の立体化により、移動距離が増し、上下の移動も強いられ、歩行環境は快適とはいえない
  • 高齢化社会を迎え、移動の連続性を高め、歩行環境を整備し、歩行を支援するシステムが、都市に求められている

短距離交通システムとは

  • 歩行をサポートし、「抵抗なく歩ける距離」を伸ばして、交通結節点での心理的抵抗を無くすためのシステムを「短距離交通システム」と呼ぶ
  • わが国でも導入に向けた取組みが始まっている

中心市街地の活性化

  • 都心部の交通計画-モール(歩行者空間)化
  • 自動車から公共交通機関への誘導-P&R、R&R
  • 街に溶け込むようなデザインの軽量モノレール
  • トランジットモールと無料バスによる都心部の活性化
  • 駅とショッピングセンターを結ぶ動く歩道

交通結節点

  • 高架駅・地下鉄駅とエスカレーター・エレベーター
  • 駅・空港で活躍する動く歩道
  • 小さなアイデアで大きな歩行支援効果-荷物を乗せるベルト
  • 空港内を快適に移動-ピープルムーバー

施設内移動

  • 空気圧で公園内を移動-新しい交通・アエロモベル
  • 夢のある演出-ティズニーワールドのモノレール
  • 駐車場までショッピングカートごと運ぶ動く歩道

地形を生かした活用

  • 坂の街の旅情を掻き立てる個性的な公共交通機関-ケーブルカー、路面電車、エレベーター
  • 住宅開発された島とマンハッタンを結ぶロープウェイ
  • 新しい開発地への導入-オーティスシャトル
  • 丘陵地の住宅開発と斜行エレベーター
  • 自然を活かした働く環境-起伏のある工場敷地内を結ぶロープウェイ

ソフトからの開放

  • 利用のルールの必要性
  • 利用のしやすさ、わかりやすさ
  • 高齢者などへの配慮 等

横浜博覧会の試み

  • 博覧会の歴史は移動手段の実験の歴史であり、1989年に開催された「横浜博覧会」でも多くの試みがなされ注目された-HSST、SK、双方向バス、カプセルカー等

エピローグ

  • 都市の内部循環を分担する「短距離交通」が有効に機能するためには、総合的な都市全体の交通体系が重要であり、「人に優しい」といった新しい視点からの取組みが求められている。

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スライド製作のねらい

  • 大規模化・立体化した都市の中で、長い距離や上下の移動を強いられる歩行者を支援するために、どのような手段が生み出され運用されているかを検証する。
  • 中心市街地を活性化するためには、歩行を大切にする交通計画が求められており、公共交通機関や交通結節点を見直すことが重要となっている。
  • 駅・空港等の交通結節点における快適な乗り継ぎを実現するための取組みを紹介する。
  • 起伏のある市街地での移動や丘陵地の開発、島等と市街地を結ぶ手段など、地形を活かした交通システムの実例を紹介する。
  • 高齢化社会を迎え、今までの交通計画の中で見落されがちであった使いやすさや、わかりやすさ、利用のルール等、ソフト面からの取組みを考察する。

取材都市

[海外13ヵ国30都市]
〈ヨーロッパ〉エッセン、デュッセルドルフ、ハノーバー、フライブルク、フランクフルト、ミュンヘン、セビリア、マドリッド、リスボン、アムステルダム、ロンドン、パリ、ローマ、オスロ
〈豪州〉シドニー
〈アジア〉ジャカルタ、シンガポール
〈カナダ〉バンクーバー
〈アメリカ〉ミネアポリス、デンバー、シカゴ、タンパ、ダラス、アトランタ、オーランド、サンフランシスコ、ニューヨーク、ポートランド、アレキサンドリア、ラスコリナス
[国 内]
北海道・トマム、東京(杉並、お茶の水、吉祥寺、新宿、上野、光が丘、東京駅、水天宮駅、営団南北線、都営12号線)、埼玉(川口、上尾)、横浜・横浜博覧会、横須賀、山梨・四方津、熱海、三島、三重・四日市、大阪・新大阪、神戸・三宮、西宮・名塩、広島・新井口

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監修にあたって

高齢化社会に向って、改めて人に優しいまちづくりが問われている。さまざまな立派な都市施設が造られ、道路や公共交通が整備されてきているが、それらを利用する場合の最も基本的な交通手段である徒歩について、その安全で快適な環境整備という面では、なお問題が多い。都市が立体化し、施設が複錯していく中で、歩行距離が長くなり、上下の移動が増すなど、歩行環境は健常者にとってもわかりにくく、厳しいものになっている。

短距離交通システムヘの期待の第一は、そのような歩行者ニーズに対する歩行支援であり、メガストラクチャー化する交通結節点での乗り換えなど快適な“移動の(物理的)連続性”の確保である。

また、新たな快適なアクセス手段を提供することによって、地形など物理的障害を乗り超えて開発可能性を拡げたり、また、都心部の魅力づくりに貢献するなど、まちづくりへの期待も大きい。

今回のスライドは、内外の事例を通して、知距離交通システムの多様な可能性を紹介しようとしたものであり、今後歩行空間の一部として都市に組み込まれていくことを願っている。

1993年1月 太田勝敏


本スライドを推薦します

●建設省都市局都市交通調査室課長補佐 望月明彦

短距離交通システムは、従来の交通手段では対応しづらい、比較的短距離で大量に発生する歩行者交通に対し、高度なモビリティを確保することを目的として導入されているシステムの総称です。

このスライドは、交通計画上見落とされがちな交通結節点でのスムーズな移動、歩行の支援という観点からの交通計画の考え方を示すと共に、短距離交通システムの導入場面、導入システムの内容について、豊富な事例によりわかりやすく解説されております。行政担当者、民間開発者、コンサルタントなど都市計画、都市開発・整備に関係する方々にとって大いに参考になるものと確信しています。


●運輸省運輸政策局消費者行政課補佐官 赤澤亮正

国が豊かになればなるほど国民あるいは消費者の求める財又はサービスの質は、必要最小限のものからより良いものへと確実に変化します。運輸サービスの分野におけるこのような消費者の要求の高度化に応えていくため国、地方公共団体、運輸事業者等は不断の努力を続けている訳です。

しかし、この国等の努力も、予算上の制約等から、これまでのところ公共交通ターミナル(鉄道駅、バス停、空港、フェリーターミナル等)相互間の運輸サービスの提供を最優先課題として行われていることは否めません。

今後は、高齢化社会の到来、障害者の自立と社会参加の要請の高まり等を踏まえて、公共交通ターミナル相互間だけではなく、公共交通ターミナル内または公共交通ターミナルと自宅並びに最終目的地との間におけるより良い運輸サービスの提供にも相応の努力が傾注されるべきであります。

本スライドのテーマである短距離交通システム(シャトルバス、動く歩道、エレベータ、エスカレータ等)は、今後上述のターミナル内等におけるより良い運輸サービスの提供を検討していく上で不可欠のものであり、同システムについての関係者の理解が深まることを期待している次第です。


【スタッフ】

演出・脚本    細谷 孝子
撮影        及川知也
フロデューサー 緑川冨美雄

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関連情報

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